昨年のクリスマス前にひどく唇が乾燥してしまいカッサカサになってしまいました。その唇にリップを塗って保湿すればよかったのですが、あろうことかカッサカサの皮を剥いてしまいました。
豪快に。派手に。男らしく。
するとどうでしょう。カッサカサで死んだと思われた皮が、まだ生きてる皮とかなり強い絆で結ばれていたのです。その絆を強引に引き離したもんだから唇に強烈な痛みと、ぷっさーっ!と血がでて思いのほか深い傷に。
まぁ…。これくらい大丈夫でしょう…。
そう思った自分が馬鹿でした。かれこれ1ヶ月たちますがまだ治りません。クリスマス、忘年会、お正月、新年会…。楽しい行事が盛りだくさんなんですよ。楽しいと笑うじゃないですか。笑うたびに唇が切れるんです。古傷が痛むんです!そしてチキンやら刺身やら年越し蕎麦やらカニやらお餅やらが、容赦なく私の唇の古傷に染み込んで来るんです。
そしていつからかバイ菌でも入ったのでしょうか、唇が少し腫れて色が紫に…。
あぁ。痛い。唇をこんなにも意識して生活をしたのは初めてです。ご飯を食べるたびに傷が開き、あくびをすれば傷が開き、明けましておめでとうございます!と取引先に満面の笑みを浮かべれば傷が開き、2歳の息子がグズって暴れてたので抱っこしたら息子の手が唇にぶつかり傷が開き…。
なんだこの傷はっ!一生治らない不治の病じゃないかっ!
私は鏡を見て絶望しました。柔らかくてセクシーだった自慢の唇が、今や紫に膨れています…。「なんてこった…。」私は肩を落としていると、そんな私に気がついた妻が話しかけてきました。きっと心も唇も傷付いた私に優しい言葉をか…「ふじきみたいだね」ん? 何て? 私の心の声を遮ってなんて言った? フ・ジ・キ?
・・・ これかっ!!
古傷に塩を塗って来やがった。
「ふじき」ってちびまる子ちゃんに出てくる心優しい卑怯ものですよね。愛する夫の唇を「ふじき」とか言うかね。お絵かきアプリで描いてみた「ふじき」が下手だけどちょっと似てるし。
笑ってまた傷口が開いてしまいました。